轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じじょでん
自叙伝
大杉 栄
在线阅读大杉 栄《自叙伝(じじょでん)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 115,021 字 · 230 页
僕等と同じ級からの入学希望者も大ぶできた。そしてそれらのものから僕等三人は一種の憎しみの的となった。
四月のはじめに、僕は中学校の仮校舎になっていた何とか寺へ入学願書を持って行った。受付の事務員が、しばらくの間それを読んでいたが、やがて「あんたは年が足りないから駄目です」と言ってそれを突っ返した。僕は泣きそうになって家へ帰った。
学校の入学規則には満十二年以上とあった。そして僕の願書には満十一年十一月とあった。一カ月足りないのだ。僕はくやしくて堪らなかった。父も母も「そんなに急ぐには及ばんから来年のことにするさ」と言って慰めてくれるんだが、僕はどうしても思いきることができなかった。みんなが「ざまあ見ろ」と言ってあざ笑っているのが、すぐ目の前に見えたのだ。
僕は満十一年十一カ月というのを十二月となおして、もう一度中学校の事務所へ行って見た。
「よく勘定して見ると十一カ月じゃないんです。十二カ月です。十二カ月なら都合十二年になる訳なんだから、それでいいでしょう。」
僕は一生懸命になって、自分の生れた月の五月から始めて六七八九……一二三四月と十二まで指を折って見せてその確かに十二カ月になることを力説した。