轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おきつやごえもんのいしょ

興津弥五右衛門の遺書

森 鴎外

「中央公論」1912(大正元)年10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,046 字 · 14 页

青空文庫

簑田は曾祖父和泉と申す者相良遠江守殿の家老にて、主とともに陣亡し、祖父若狭、父牛之助流浪せしに、平七は三斎公に五百石にて召し出されしものに候。平七は二十三歳にて切腹し、小姓磯部長五郎介錯いたし候。小野は丹後国にて祖父今安太郎左衛門の代に召し出されしものなるが、父田中甚左衛門御旨に忤い、江戸御邸より逐電したる時、御近習を勤めいたる伝兵衛に、父を尋ね出して参れ、もし尋ね出さずして帰り候わば、父の代りに処刑いたすべしと仰せられ、伝兵衛諸国を遍歴せしに廻り合わざる趣にて罷り帰り候。三斎公その時死罪を顧みずして帰参候は殊勝なりと仰せられ候て、助命遊ばされ候。伝兵衛はこの恩義を思候て、切腹いたし候。介錯は磯田十郎に候。久野は丹後の国において幽斎公に召し出され、田辺御籠城の時功ありて、新知百五十石賜わり候者に候。矢野又三郎介錯いたし候。宝泉院は陣貝吹の山伏にて、筒井順慶の弟石井備後守吉村が子に候。介錯は入魂の山伏の由に候。

某はこれ等の事を見聞候につけ、いかにも羨ましく技癢に堪えず候えども、江戸詰御留守居の御用残りおり、他人には始末相成りがたく、空しく月日の立つに任せ候。