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わかいふじんのためのしょだな
若い婦人のための書棚
宮本 百合子
冒頭部分「若い婦人のための書棚」は初出不詳。「大地」「孤児マリイ」は、「新女苑」1938(昭和13)年1月号。「追記」は、「宮本百合子選集 第十五巻」安芸書房1949(昭和24)年10月。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,077 字 · 17 页
私たちは、日ごろ結婚というものを主として対手の有無によって話しているが、日本の親族法は、男満三十年、女満二十五年に達するまでは、婚姻をするのに父母が法律上の同意を示さなければ成立しないことになっている。子の婚姻を承諾しないことは全く親の自由であった。だから先日も新聞にあったように、息子の妻の入籍を親が許さなかったため、その息子の戦死と孫の出生でかえって父母の歎きが深いというような実例が生じる。改正案では、子が婚姻をするのは年齢を問わず、父母、祖父母の同意がいることになり、未成年者がそれに反した婚姻をすると、父母、祖父母が取消してよいことになっている。元は男三十歳女二十五歳以後は婚姻は自主的にされたが、改正案によれば例え四十の男と三十歳の女とが結婚するにも、父母祖父母までの同意を要するということになる。しかし従来の親族法では、父母が同意するしないは父母の絶対の自由であったが、改正案では、相当の理由なくては反対できないということにされている。
妻が日本では法律上無能力であり未成年者や禁治産者(精神異状その他の理由による)と同様独立の人格と認められなかったことは、実に枚挙にいとまない女の悲劇、自殺を生んで来ている。