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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
04 飛燕流開祖
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,245 字 · 25 页
「物は相談だが」
「ナニ。物は相談だと。どいつも、こいつも同じことを云やアがる。なにかい。この土地じゃア、お早う、今晩は、と同じように、物は相談だが、てえきまった挨拶があるのかい」
こう云いながら膝の下から三四寸の釘のような物をとりあげて、人体図に向ってヒョイと投げる。顔の急所と覚しきところへ釘はピュッと突きささっている。
客がフトコロへ手を突ッこむと、
「よしねえ、よしねえ。そんなところから何を出したって何にもならねえよ。つまらねえことをしやがる。こッちはベロをだしてやるから、そう思え」
ピュッと釘を投げる。急所へグサリ。客がそッちを見ているうちに、どうヒモをひいたのか、戸がスルスルとあく。
「戸があいたぜ。帰んな。帰んな」
と、追いだしてしまう。
いかに礼儀知らずの岡ッ引とは云え、重ね重ね無礼千万。これ以上放ッておいては、一人の鼻介に十里四方が征服されたようなもの。そこでアンニャの有志が集合して、
「あの野郎をこのままにしておいては、この村に男が居ねと云われても仕方があるめ。こう言われては、末代までの大恥をかかねばならねもんだ」
「そうらとも。どうしても、いっぺん、くらすけてやらねばならねな」