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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
04 飛燕流開祖
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,245 字 · 25 页
利き腕を打たれてポロリと木刀を落す。鼻介の左手でチョイとヒジをつままれて、爪先で延び上って、
「イテテテテ……」
チョイと十手で脾腹をつかれると、ギュウとノビてしまった。
今度は本職の剣術使いだから大丈夫だと思っていたのに米屋のアンニャまでノビたから、一同は驚いた。
鬼光は蒼白となって脂汗をしたたらせガタガタふるえだした。
そのとき、
「これこれ。もはや試合には及ばぬぞ。そッちの大男も、もう、ふるえるには及ばぬ。さても驚き入ったる手の中」
と声をかけて現れたのは、遠乗りに来かかって一部始終を見とどけた家老であった。
石川淳八郎の代稽古、米屋のアンニャを苦もなくひねッているから、これ以上腕ダメシの必要はない。さッそくお城へ連れ帰って、殿様に披露する。
腕達者の若侍を十名一時にかからせてみると、ヒカリモノの気配から六七寸だけ背中を離して、あっちへ逃げ、こっちへ逃げているうちに、一人ずつノバされてしまった。殿様はことごとく感心して百石で召抱える。
家老は鼻介をよんで、
「鼻介流元祖というのは威厳がないな」
「それじゃア、イダ天流といきましょうや」
「ウム。飛燕流小太刀の元祖。