轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

まちのたんてい

街の探偵

海野 十三

「シュピオ」1938(昭和13)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,275 字 · 9 页

青空文庫

そしてつかつかと裏口の窓へ近づくと、持っていた椅子をはっしと窓にぶちつけた。

がらがらがらと硝子は壊れる。

『はやく俺につづけ』

と、帆村はその壊れたガラス窓から暗い外に飛だした。

僕はぎょっとした。そして無我夢中に彼につづいて窓からとびだした。全身の毛が一時にぶるぶると慓えたように感じた。帆村は脱兎のように走る。僕もうしろから走った。

百雷の落ちるような大音響を聞いたのは、それからものの五分と経たぬ後だった。ふりかえってみると、さっきいた事務所はあとかたもなくなって、あとには焔々と火が燃えているばかりであった。

『ああ愕いた』

と帆村がいった。

『君が電話へ出てみろ。その瞬間に、あの大爆発が起ったんだ。敵は君がいることを、電話でたしかめようとしていたんだからね。いや全く生命びろいだった』

といって僕の手を強く握った。

後になって、あのときどうしてその爆発が起ると分ったんだと帆村に訊いたところ、彼は涼しい顔をして、

『まさか君は、時局柄君自身が狙われていることを知らないわけではなかろう。ああいう変な音響を耳にしたときは、すぐさてはと感じなければいけないんだ。