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まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
股。下腹部。全裸である。さっきの女ではないらしい。のびのびと、上背があるようだ。円錐形にもりあがる乳房。胸から肩の肉づきが豊かである。アゴ。女は両手を後にくみ、仰向けにポーズしていた。全身が光の中にうかんだ。女の手が静かに後をはなれて、同時に顔が正面をむいた。梶せつ子! せつ子の裸だ! せつ子の目に微笑がこもった。とたんに光が掻き消えて、せつ子の裸体は暗闇に没してしまった。
数秒後に、皎々と電燈がついた。しかし下座の奥手には誰の姿もなかった。
「額縁ショーというんでしょうか」
彼にささやく声がある。せつ子である。彼によりそって、さっきと同じ和服姿で。
長平がおどろくヒマもなく三たび電燈が消えた。再び下座の奥手をてらす者がある。女の脚がてらされている。股へ。下腹部へ。全裸である。小柄で、ふとった女。せつ子でもストリップの女でもない。全身がうつった。肩と腕に数匹の蛇がまきついていた。
九
蛇姫のショウが終って、皎々と電燈がついた。蛇姫も洋装の一人であったらしい。ストリップの女と蛇姫が居なくなって、洋装は一人になっている。
「皆さん、お酌よ」
せつ子は一同に命じた。