轻松读懂日语经典作品
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まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
あなたのオヤジや、オヤジの兄弟のようにね。しかし、本当の友だちというものは、こんなに親切ではないものなんだ。たとえば、若い者同志はね。ここのところをカン違いしちゃいけないよ」
「喋るの、よして! こんど喋ったら、駈けだしちゃう」
「こまったな。ちょッとぐらい、喋らなきゃア、歩きようがないじゃないか」
「うるさいッたら!」
記代子は激しくふりむいて、とびかかるように、手で青木の口を抑えた。青木はハズミをくらって、反射的に防禦の手をあげてしまったが、その小指が記代子の口にふれた。記代子は青木を見つめたが、力いっぱい小指をかんだ。
「痛……」
青木は苦痛にたえようとした。噛まれた指をハシタなくひっこめるのをこらえようと努めていると、記代子は再び、力いっぱい噛んだ。
青木は指が噛みきられたように思ったほどだ。あまりの痛さに茫然として、たたずんだが、記代子にみじめな思いをさせては、と、指の傷をあらためようとせず、ハンケチをとりだして笑いながら脂汗をふいた。
記代子は一部始終を見つめていたが、
「指みせて。どんなになった?」
青い歯型がハッキリついて、血のにじんだところもあった。