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まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
今さら、弱音をはこうッてのかい。きッと見つけてきますッて、大きなタンカをきったのは、どこのドイツさ。探しておいでよ、エンゼルのウチをさ。色仕掛でも、腕ッ節でも、キッピイにかなわないというんだろう。チェッ! ハッキリ言えよ。さもなきゃ、エンゼルのウチをつきとめてきやがれ」
ルミ子はニヤリと笑って、
「すみませんね。色仕掛でも、腕ッ節でも、とてもキッピイにかなわないのよ。助けてちょうだい。姐さん。ワアーン」
掌に顔をおおい膝にうつぶして泣きマネをした。
「えイ。コイツ」
ヤエ子はルミ子の髪の毛へ指を突ッこんでゴシャ/\やったが、あきらめて、ゴロンとひッくりかえった。
ルミ子の言葉にも一理はあった。人間はどこで何をしている方が幸福だという定まった場所があるわけではない。同じ場所にいて幸福な人も、そうでない人も、無限の個人差があるだけのものだ。
しかし、記代子が逃げだしてこないから、というだけの理由で、場所の適合性を信じるわけにはいかない。エンゼルの住居をつきとめて、記代子に会うことが何よりの急務であろう。
「ルミちゃん、ありがとう。おかげで、記代子さんの行方が知れて、ひと安心しました。