轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うらぎり

裏切り

坂口 安吾

「新潮 第五一巻第九号」1954(昭和29)年9月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 35,343 字 · 70 页

青空文庫

法本が日野の人柄を見ぬいていたことは申すまでもありません。無節操、ヘツライ、乞食根性、タカリ、ケチ、助平根性、ハキダメのような悪臭フンプンたる人柄です。絶対に信頼すべからざる人柄です。友情は常に裏切りでしかありません。まさにそれは確かなのです。しかし彼がただ一ツ誤算したことは、彼とセラダの友情が意外に純粋なものであるという一事でした。ここに法本という人間の限界もあったわけです。この誤算が手ちがいを生むに至ることなぞ知る由もなかったのです。

着々準備はととのいました。下検分も慎重に綿密に終りました。いよいよ決行の前晩に至って、セラダは明日にせまった冒険を日野に全部うちあけてきかせたのです。

日野は面白がってきいていました。ほとんどおどろかなかったのです。セラダがいずれはギャングか自殺のいずれかを選ぶ必要にせまられていることは先刻承知の助だからです。もっとも、その後に於て法本が彼を殺して自殺と見せかける計画を知れば彼はキモをつぶしたに相違ありません。しかし、そこまで判るはずはないのです。

「ワタシタチのたのしい生活、長くつづくね。チェリオ」

セラダは至って好キゲンでした。