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ぐとくしんらん

西田幾多郎随筆集

西田 幾多郎

西田幾多郎『西田幾多郎随筆集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:愚禿親鸞、我が子の死、国語の自在性。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,908 字 · 14 页

青空文庫

『歎異抄』の中に上人が「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずればひとへに親鸞一人がためなりけり」といわれたのがその極意を示したものであろう。終りに宗祖その人の人格について見ても、かの日蓮上人が意気冲天、他宗を罵倒し、北条氏を目して、小島の主らが云々と壮語せしに比べて、吉水一門の奇禍に連り北国の隅に流されながら、もし我配所に赴かずんば何によりてか辺鄙の群類を化せんといって、法を見て人を見なかった親鸞上人の人格は頗る趣を異にしたものといわねばならぬ。風号び雲走り、怒濤澎湃の間に立ちて、動かざること巌の如き日蓮上人の意気は、壮なることは壮であるが、煙波渺茫、風静に波動かざる親鸞上人の胸懐はまた何となく奥床しいではないか。

(『宗祖観』大谷学士会発行、明治四十四年四月、第一巻)