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とうろんにそくしてのかんそう

討論に即しての感想

宮本 百合子

新日本文学会第四回大会最終日に

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,896 字 · 29 页

青空文庫

日本人民の新しい社会生活と文学の方向も当然この世界の大きい流れにそったものでしかあり得ないのは明白です。だけれど、なにしろ日本はひどい封建性と軍国主義の残りが強いから、たとえば文化面における戦争協力の責任追求も、実にいい加減なものだし、追求されたそれぞれの文学者たちがまた一向本質的な痛痒を感じないで、武者小路実篤のように平気で、その平気さをブルジョア文壇から公認されているか、さもなければ石川達三のように日本が又再びあやまちを犯すことがあれば、自分もそのあやまちをくり返えすだろうと、暗に又の機会を期待しているような心持の人がユネスコの役員になったりしています。これらは日本の中において旧勢力と抱き合っているばかりでなく、世界のファシズム的傾向に内応する要素で民主化にとって害悪のあるものです。

日本がこういう状態だということは、世界のどの国にもまして民主化と民族の自立のための努力が求められているということにほかなりません。この三年間の成行をみて、日本の民主化と人民的な自立が、どんなにはぐらかされごま化されてきているかということについて腹立たしく思わない人があるでしょうか。