轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなしのたね
話の種
寺田 寅彦
「東京朝日新聞」1907(明治40)年9月~1908(明治41)年10月(不定期88回連載)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 32,082 字 · 64 页
すなわち一種のものでは光を放つ液体を分泌する腺を備え、他の種類では動物の組織の一部が発光するのだそうである。後者に属する発光器にはこれに附属したレンズや反射鏡のごときものを備えた極めて精巧なものもあるという話で、また発光器の中には体の内腔にあって透明な肉を通して光を放つものもあるそうである。前に述べたソーマトランパスなどでは総計二十二個の発光器を分類するとおよそ十種類のおのおの異った仕掛けで出来ているそうな。そしてこれらの発光器は大抵みな腹の方ばかりにあるので、深海の底を照らしながら食餌を捜し歩くには都合のよい探海灯の用をするのだろうと思われる。
(明治四十年十月二十一日『東京朝日新聞』)
(三)熱の無い光線
如何なる作用で光を発するかという事はまだよく分らぬ。しかし一つ注意すべき事は、この種の発光器は大抵光線を出すばかりで熱を出さぬ。これに反して人工的の光ではいつも熱が伴うて起る。六かしく云えば機械力なり電気なりまた化学作用なり如何なる方法によるも熱くない光を作る事は出来ぬ。つまり使ったエネルギーの一部は必ず熱に変じて消費される、すなわちそれだけ余計な勢力を損している。