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はなしのたね

話の種

寺田 寅彦

「東京朝日新聞」1907(明治40)年9月~1908(明治41)年10月(不定期88回連載)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 32,082 字 · 64 页

青空文庫

こんな長距離の急行はあまり例のない事である。

海底のランプ

近頃米国のデイオンという人が専売特許を得た海底灯というのは、港などの水底に強烈な電灯を点じて、闇の夜や霧のある時入港を容易ならしむる仕掛けであるそうな。

(明治四十年十一月二十五日『東京朝日新聞』)

四十四

象を馴らす事

アフリカのコンゴーでは象の馴致を盛んにやる。近頃同地へ視察に行った人の通信によれば、目下馴らしている象が二十五頭でそのうち十九頭には種々の作業をさせている。雨期が来ると皆解放して森林の棲家へ帰してやるが、また飼養所へ帰って来る。その際往々森の中から野象を連れて来る事があるが、大抵もう年を取り過ぎていて馴らしにくいものが多いそうな。アフリカの象は一体背が低く、コンゴーで馴らしているのは肩の高さ四フィート四インチくらいから五フィート七インチくらいなものだという。

(明治四十年十一月二十六日『東京朝日新聞』)

四十五

眼の濫用

近頃スコットという人が読書の眼に及ぼす害について某雑誌に述べている。その中に次のような事を云っている。