轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

にんしきろんとはなにか

認識論とは何か

戸坂 潤

「認識論」戸坂潤、山岸辰蔵、三笠書房、1937(昭和12)年10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,432 字 · 116 页

青空文庫

人間の精神的安定は、判断の中止による他ないと主張するのである。ピュロン(と他にセクストゥス・エムピリクス)は、もはやソフィストではなくて賢者である。彼は議論をしようとは欲しない。すでに論証がたった一遍済んだ以上はである。彼は判断的な認識による真理の獲得を否定する。では何等の真理もないのかというと、不動心というモラルが絶対的な目標なのだ。だからこの徹底的なピュロン主義と雖も、絶対無条件な懐疑主義ではない。単に真理という観念を一般の習慣から移動させているに過ぎない。

以上の古典的スケプティズムに較べれば、ヒュームの所謂懐疑論なるものは、云わば傍から押しつけたレッテルのようなものに過ぎない。因果律のような一見先天的で普遍的に見える原則も、実は人間の経験に基き、習慣によるものでしかない、と主張することは、因果律という法則に対する懐疑というよりも、単にこの観念の多少実際的な省察を試みたということでしかない。真理の名に値いするものは全くあり得ないと主張するピュロニズムとは凡そ縁遠いと見ねばなるまい。恐らくヒュームの提出した問題は、この経験的なものがどういう過程で真理の認識を齎し得るのか、ということであったろう。