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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

豊島与志雄『豊島与志雄童話集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:お月様の唄、お山の爺さん、影法師、キンショキショキ、金の目銀の目、銀の笛と金の毛皮、コーカサスの禿鷹、正覚坊、狸のお祭り、手品師、天下一の馬、天狗の鼻、泥坊、天狗笑、長彦と丸彦、ひでり狐、不思議な帽子、彗星の話、街の少年、山の別荘の少年、夢の卵、雷神の珠。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,569 字 · 336 页

青空文庫

けれど、それからというものは、朝や夕方の雲の形に、なんとなまずが多くなったことでしょう。そして淵のなかにも、なんとなまずがたくさんになったことでしょう。みんな、金色の髭をはやした大きな珍しいなまずでした。

三 かき

家のまえに大きな柿の木がありました。いっぱいなってるその柿が、秋になると、赤く色づきました。

私と正夫はそれをたくさんたべました。あそびにくる村の子供たちにもわけてやりました。朝露にひえたつめたいのをかじるのが、いちばんおいしくありました。

そして柿は、まもなくなくなってしまい、ただ一つだけ、たかい梢にのこりました。すっと空たかくつきでた枝の先に、たった一つなっているので、登ることもできず、竿もとどきませんでしたが、それよりも、そのいちばんたかい一つだけは、ただなんとなく残しておいてやりたかったのです。

その一つの柿は、まるで柿の木の旗みたいでした。まんまるな大きなもので、朝日や夕日に赤くかがやきました。

山奥の秋は、早く寒くなります。やがて、柿の葉は黄色くなり、下枝の小さな柿や、半分われた柿なども、すっかり熟して、小鳥にたべられてしまい、黄色い葉はだんだんちっていきました。