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ぶたきちとヒョロこ
豚吉とヒョロ子
三鳥山人
「九州日報」1926(大正15)年1~3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 55,498 字 · 111 页
それをヒョロ子はしっかりと押え付けて、又先生に尋ねました。
「それは痛くはありませんか」
「いいや、ちっとも痛いことはない。睡らしておいて、その間に済ませてしまうのだから」
「ああ、安心した。それじゃやってもらおう」
と豚吉が云いましたので、ヒョロ子はやっと豚吉の手を離しました。
「それじゃ、私の方はどうなさるのです」
と、今度はヒョロ子が心配そうに聞きました。
「アッハッハッ。貴様たちは夫婦共揃って弱虫だな。お前の方もおんなじことだよ。ちっとも知らない間に治すのだよ。しかし、そんなに恐ろしがるなら、ちっと面倒臭いが早く済むようにしてやろう。お前達はこれから獣の市場へ行って、生きた鹿と猪を一匹宛買って来い。女の方には猪の背骨を入れて背を低くしてやる。男の方には鹿の背骨を入れて背を高くしてやる」
「エッ、猪と鹿の骨を」
と二人は眼をまん丸くしました。
「そうだ。そうすれば、お前達の骨を引っぱり延ばさなくてもいいから、わり合い早く済むのだ」
二人は顔を見合わせました。二人は猪や鹿の骨を背中に入れられるのは好きませんでしたけれども、一生片輪でいるよりもその方がいいので、