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ろじょう

路上

芥川 竜之介

午炮响后,图书馆陷入诡异的寂静,大学生俊助埋头书海,时间随着指针流逝,但这份平静下似乎藏着什么在悄悄酝酿。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,539 字 · 87 页

青空文庫

」

こう云って、鼻眼鏡の近藤はマドロス・パイプの煙を吐きながら、流し眼にじろりと俊助の方を見た。と、俊助がまだ答えない内に、卓子の向うから藤沢が口を挟んで、

「そりゃ君、まだ御覧にならないのですよ。いずれその内に、御眼にかけようとは思っているんですが――安田さんは絵本歌枕と云うものを御覧になった事がありますか。ありません? 私の『Utamaro の黄昏』は、あの中の一枚を装飾的に描いたものなんです。行き方は――と、近藤さん、あれは何と云ったら好いんでしょう。モオリス・ドニでもなし、そうかと云って――」

近藤は鼻眼鏡の後の眼を閉じてしばらく考に耽っていたが、やがて重々しい口を開こうとすると、また大井が横合いから、鉈豆の煙管を啣えたままで、

「つまり君、春画みたいなものなんだろう。」と、乱暴な註釈を施してしまった。

ところが藤沢は存外不快にも思わなかったと見えて、例のごとく無気味なほど柔しい微笑を漂わせながら、

「ええ、そう云えば一番早いかも知れませんね。」と、恬然として大井に賛成した。

十四

「成程、そりゃ面白そうだ。――ところでどうでしょう、春画などと云う物は、やっぱり西洋の方が発達しているんですか。