轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おどるせんじょう
踊る線条
寺田 寅彦
「東京朝日」1934(昭和9)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,769 字 · 4 页
なんだかちっともわからないようで、しかしなんだか妙におもしろいものである。これと非常によく似たものが他にどこかにあるようだと思ったら、それはいわゆるレヴューである。レヴューでは人間の集団で作った斑点や線条が舞台の上で離合集散いろいろの運動をする。あの斑点や線条の運動はなんの意味だかちっともわからない。しかしなんだかおもしろい。このレヴューからあらゆる不純なものをことごとく取り去ってしまったもの、ちぐはぐな踊り子の個性のしみを抜き、だらしのない安っぽい衣装や道具立てのじじむささを洗い取ったあとに残る純粋の「線の踊り」だけを見せるとすれば、それは結局このフィッシンガーの映画のようなものになるであろうと思われた。
ずっと前に菊五郎と三津五郎の「棒縛り」を見ておもしろいと思ったことがあった。あれのおもしろさも煎じつめて考えてみると、やはり長い直線の大きな曲線的運動と、短い線の短い直線的運動の対立の交錯によって織りだされた「線の踊り」のおもしろみであったような気がする。
舞踊というものをその幾何学的運動学的要素に一度解きほごして、それから再び踊りというものを構成するとすればその第一歩はおそらくこの映画のようなものになりそうである。