轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

のうそん

農村

宮本 百合子

「多喜二と百合子 七号~十三号」多喜二・百合子研究会、1954(昭和29)年12月~1955(昭和30)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 49,223 字 · 97 页

青空文庫

肩をゆすっていかにも頼もしい様子をする。この男は、夏にある点呼の時にいつでも、厚い冬着を着て行って、湯をあびて帰って来るのが常だ。何故そんなひどい思をするのかときく人があると、

「戦の時きあ、夏と冬の入りまじった時があるかんない、夏になったとて、衣裳換え出来ねえ時はあるし。

と云って居る。顔の造作の小さい茶色の頬骨のとび出た男である。

肥料を自分の畑ばかりへ、沢山やると云って、祖母はあんまりよくは思って居ない。一杯の酒を一時間もかかって飲む。おできのあとか何か、頭の殆ど中央に一銭銅貨位のおはげがあるのが皆をやたらに笑わせる。ロシア人はパンをくれと云う事を、

メリゴスゴス

と云うと私に教えた。そんな事はないだろうと云ってもきかない。私のきいたのに間違の有ろうはずがないと云って居る。

この男が帰ると甚五郎爺とおともさんがつれだって来る。二人とも、あんまりさっぱりした装をして居ない。おともさんはその男の後姿を見送って、その丸々した肩をすぼめて一寸舌を出した。祖母の前に来ると、二人ともがやっこらと先ず膝をついて、それからゆるゆるとお辞儀にかかるので、

「いいおひな様だのし。