轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うんめいろんしゃ

運命論者

国木田 独歩

「山比古 第十號」1903(明治36)年3月5日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,357 字 · 34 页

青空文庫

一度は僕も自分の癖見だろうかと思いましたが、合憎と想起すは十二の時、庭で父から問いつめられた事で、彼を想い、これを思えば、最早自分の身の秘密を疑がうことは出来ないのです。

懊悩の中に神田の法律学校に通って三月も経ましたろうか。僕は今日こそ父に向い、断然此方から言い出して秘密の有無を訊そうと決心し、学校から日の暮方に帰って夜食を済ますや、父の居間にゆきました。父はランプの下で手紙を認めて居ましたが、僕を見て、『何ぞ用か』と問い、やはり筆を執て居ます。僕は父の脇の火鉢の傍に座って、暫く黙って居ましたが、此時降りかけて居た空が愈々時雨て来たと見え、廂を打つ霰の音がパラ/\聞えました。父は筆を擱いて徐ら此方に向き、

『何ぞ用でもあるか、』と優しく問いました。

『少し訊ねたいことが有りますので、』と僅かに口を切るや、父は早くも様子を見て取ったか

『何じゃ。』と厳かに膝を進めました。

『父様、私は真実に父様の児なのでしょうか。』と兼て思い定めて置いた通り、単刀直入に問いました。

『何じゃと』と父の一言、其眼光の鋭さ! けれども直ぐ父は顔を柔げて、

『何故お前はそんなことを私に聞くのじゃ、何か私共がお前に親らしくないことでもして、それでそういうのか。