轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

のぎくのはか

野菊の墓

伊藤 左千夫

「ホトトギス」1906(明治39)年1月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 33,539 字 · 67 页

青空文庫

明日の朝は夜があけたら直ぐ市川へ参ります」

母はなお詞を次いで、

「なるほど何もかもこうなる運命かも知らねど今度という今度私はよくよく後悔しました。俗に親馬鹿という事があるが、その親馬鹿が飛んでもない悪いことをした。親がいつまでも物の解ったつもりで居るが、大へんな間違いであった。自分は阿弥陀様におすがり申して救うて頂く外に助かる道はない。政夫や、お前は体を大事にしてくれ。思えば民子はなが年の間にもついぞ私にさからったことはなかった、おとなしい児であっただけ、自分のした事が悔いられてならない、どうしても可哀相でたまらない。民子が今はの時の事もお前に話して聞かせたいけれど私にはとてもそれが出来ない」

などとまた声をくもらしてきた。もう話せば話すほど悲しくなるからとて強いて一同寝ることにした。

母の手前兄夫婦の手前、泣くまいとこらえてようやくこらえていた僕は、自分の蚊帳へ這入り蒲団に倒れると、もうたまらなく一度にこみ上げてくる。口へは手拭を噛んで、涙を絞った。どれだけ涙が出たか、隣室の母から夜が明けた様だよと声を掛けられるまで、少しも止まず涙が出た。着たままで寝ていた僕はそのまま起きて顔を洗うや否や、未だほの闇いのに家を出る。