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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

「サイエンス」1947(昭和22)年12月~1949(昭和24)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 页

青空文庫

博士は、そんなことにはおかまいなしに、しゃべりつづける。

「それを進めていくと、この世の中に金属人間がたくさんふえる。たびたびいうとおり、金属人間は、ふつうの人間よりもかしこいのだから、金属人間群は、ふつうの人間が百年かかってやりとげる科学の進歩を、金属人間は二、三年のうちにやりとげてしまう。世の中は、急速に進歩発展するだろう。すばらしいことじゃないか、探偵君。ふん、あんまり深く感心をして、ことばも出ないようだね」

そのとおりだった。なんという奇抜な計画であろう、またなんというおそろしいことであろう。もしもそんなことができたなら、人間の立場はあやうくなる。蜂矢の背すじにつめたい戦慄が走った。

「まあ、講義はそのくらいにしてこんどはいよいよ、しんけんな話にうつる。きみをここまでひっぱりこんだことについて、説明しなくてはならない。だが、もうきみはかんづいているだろう」

「なんですって」

「きみのからだをもらいたいのだ。わしは仲間のひとりに、きみのからだを世話したいと思うのだ」

「とんでもない話です。わたしはおことわりします」

と、蜂矢はうしろへ身をひいた。まったくとんだ話である。