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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

「サイエンス」1947(昭和22)年12月~1949(昭和24)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 页

青空文庫

「これでいい、もうこれで、金属Qは生存力を完全にうしなった。やあやあ、骨を折らせやがった。おお、蜂矢君。もう安心していいですぞ」

博士は、そういって、蜂矢の方へにやりと笑ってみせた。

そのときであった。この部屋の戸が外からどんどんと、われんばかりにたたかれた。

「あけろ、あけろ、検察庁の者だ」

長戸検事の声らしいものもまじっている。

大会見

「おおッ……」

博士は、その場にとびあがり、おどろきの色をしめした。そしてさッとからだを壁ぎわにひいて、乱打されている戸をにらみつけた。

蜂矢は、博士がいやにおどおどしているのを見て、気のどくになった。

「針目さん。心配しなくてもいいですよ。長戸検事たちがきてくれたのでしょう」

「わたしは、なにも心配なんかしていない。しかしなぜ今ごろ、長戸検事がこんなところへ来たのか、わけがわからない」

博士は口ではそういったが、蜂矢の目には、博士がやっぱり胸をどきどきさせているように思われた。

「わけはわかっているのです。さっきぼくが、ニセの針目博士にここへつれこまれるのを小杉少年が見ていて、いそいで検事に知らせたのでしょう。それで検事がぼくを助けにきてくれたのですよ。