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きんぞくにんげん
金属人間
海野 十三
「サイエンス」1947(昭和22)年12月~1949(昭和24)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 页
かんじんの真空管や同調回路がないので、このしらべもなかなか困難であったが、しかし蜂矢探偵は、持ちまえのやりぬく精神をもって、こつこつと仕事をすすめていった。
すると、とつぜん電話がかかってきた。
蜂矢は、ドライバーをほうりだして、受話器を取りあげた。異様につぶれた声が聞こえてきた。
「……もしもし。探偵の蜂矢さんは、あんたかね」
「そうです。蜂矢十六です。あなたはどなたですか」
「蜂矢君。きみは身のまわりを注意したまえ。ひょっとするときょうあたり、おそろしい奴がたずねて――」
電話は、そこでぷつりと切れた。そのあといくら電話局に連絡しても、さっきの相手はふたたび出なかった。
通話はあきらめた。
だがこれはおかしなことになった。あやしい客がくるという警告だ。あの通話者は、いったい何者だろうか。同情者なのであろうか。それとも脅迫者がみずから電話をかけてきたのであろうか。
ちょうどそのとき、玄関の呼鈴が鳴った。訪問客だ。はたして、さっき電話で注意をうけた怪人物の来訪であろうか。それともふつうの事件依頼人であろうか。
蜂矢は、玄関へ出ていって、秘密の透視窓ごしに、外にたっている訪問客のすがたを見た。