轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にしきぎ
錦木
宮本 百合子
在线阅读宮本 百合子《錦木(にしきぎ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 52,481 字 · 103 页
「それでもやっぱり女なんて云うものは、出来るだけみにくいところはかくした方がよいと思われますネー。どんなにかくしてもかくしきれないほどみにくい人はそりゃ別としてね」
自分の思ってる人をごとごと云われた口惜しさに光君はこんなぶっつけたようなことを云った、女君は自分のことを云われたときがついて一寸むっとしたが又いやな笑がおにかえって、
「何だか私の御蔵に火がつきそうになりましたワホホホホホ」
とっつけ笑いをしてこんなことを云った。
光君の、どっちかと云えば幼心な世間知らずの心には、このとりすましたような女の口ぶりや姿がそのみにくいよりもいやでたまらないのでその本性をあらわしてくるりとうしろむきになって半分ねそべったような形してよっぽど古い、所々虫のくったあとの有る本をよんで居る。
女は、
「御ねむりあそばしたの。御気にさわりましたらどうぞね」
こんなことを云って兄君と又しきりにはなし出す。
そのはなしのところどころにきこえる、
「紫の君」
と云うのに妙に気をひかれて目は本の上に有りながら心はそっぷにとんで居る。話はなんでも紫の君の噂にきまって居る、どんなことを云うかしら、又どんな噂をされるほどの人かと光君の心はあてどもないことにおどる。