轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
在线阅读吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 页
恋愛にしても、余りに自由な愛欲は、悲哀を伴い、色即是空の思いを誘う。
さまざまな恋の形と、その恋ざめや破れから出家する男女を、当時の物語は書いているが、ただ情死だけは見あたらない。心中は仏教思想の所産ではない。
仏教芸術は、貴族生活の殿堂と、ほとんど一つもののように融和した。堂塔を建築して、寺院をそのまま家として住むがゆえに出家したような出家は、貴族社会の慣いでさえあった。法性寺関白、河原左大臣、宇治の平等院など例は枚挙にいとまもない。
剃髪はしないが、平ノ重盛などがそれである。自邸の内に、東西南北各十二間の堂宇があり、四方四十八間に十二光仏をおいて、一像ごとに長明燈籠を懸け、これに美女四十八人を選んで、その一人ずつに昼夜、油を添えさせては、夕になると鉦を打ち今様を歌わせて重盛はその中央に坐してそれを聞いたという。
死後の幸福を祈る、いわゆる欣求浄土の思想で、貴族宗教の代表的なものといってよい。
総じて、それらの思考、風俗、習慣などが、そのまま平家時代にも流れていた。平家物語のうちに出てくる男女の出家は、みな前時代の遺習を継いだものといえよう。――西行、文覚、池ノ尼、待賢門院、信西、為義、妓王妓女と仏御前――なお先々には小督の局、康頼の出家、滝口と横笛の出家、維盛の出家、建礼門院の出家など、かず限りもない