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ずいひつ しほんたいへいき
随筆 私本太平記
吉川 英治
在线阅读吉川 英治《随筆 私本太平記(ずいひつ しほんたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 56,947 字 · 114 页
戦国時代や源平期もみなそうだが、太平記のばあいでも、時代の主動力は、若さである。すべて変革期の中の若さを見おとすことはできない。
昨今の場面の、正中元年を基準に、“太平記中の主要人物”の年齢を、拾ってみても。
足利高氏(二十歳)新田義貞(二十四、五)楠木正成(二十八、九)北畠親房(三十二)日野資朝(二十九)日野蔵人俊基(二十六、七)護良親王(十七)――また、後醍醐天皇は三十七歳の御壮年だし、楠木正行や北畠顕家などは、まだ五、六歳の乳臭児にすぎない。
先ごろ、鎌倉を半日歩いた。杉本画伯は国画会の審査日で行けず、鎌倉在住のY氏や社の学芸子、ほか二、三人が同行してくれた。
かねて菅原通済氏が、常盤山文庫所蔵の有名な、“尊氏の願文”を見せようと約して下すっていたが、あいにく通済氏は出京中。拝見は、他日とする。
いつもの東海道コースをかえて、本牧から磯子、富岡、金沢、朝比奈越えの道をえらぶ。私はハマ生れのいわゆる浜ッ子だが、このコースの変化にはおどろいた。横浜は昨今、開港百年祭の準備で、終戦後初めてといっていい明るさにある。
途上、どこより先に、まず金沢文庫を訪れて、関靖先生に十年ぶりでお目にかかる。