轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

「毎日新聞」1955(昭和30)年3月25日~8月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,106 字 · 283 页

青空文庫

それが本当かどうかしらないけどさ、本当いうとね、わたし、医者と話してたら、いつでもむなくそが悪くなるの。くやしくて、おろしたりしてやるもんかと決心したのよ。」

こともなげにいう浜子の目に涙がきらきらしていた。それをかくしもせずに浜子は、

「今わたし、こやって涙こぼしてるけど、泣いてなんかいないつもりよ。ほんというとね、死んじゃおかと思ったの。でもやめた。考えてみたら、みんなわたしの責任なんだもん。」

それで浜子は一つの脱皮をとげたらしい。しかし兵六さんとしては、若い娘のそんな気持など皆目わからず、ただただ浜子の将来を案じた。

「だがね浜ちゃん、やっぱりそいつは、いかんよ。第一、子供づれじゃあ嫁にもらい手だってないぞ。」

「平気よ。もらってなんかもらわない。」

「そんなわけにもいくまい。そんなわけにいったところで、足手まといがあっちゃあ、働きに出ることもできんぞ。」

「平気。わたし、考えたの。おじさんの商売なら、わたしにだってできるって。ね、弟子入りさしてよ。」

「大きい腹、かかえてかい。」

「まだ大きくないわよ。大きくなるまで働いてさ、産む費用作るのよ。産んでからはおんぶして歩くわ。