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ざっとう
雑沓
宮本 百合子
「中央公論」1937(昭和12)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 24,832 字 · 50 页
「変だな――何故……」
突ったったままで宏子が、非常にきびしい声で云った。
「奥様はこちらであがっていただきます、と云っておいで。おいでになりますまで、順二郎さんと二人で待っておりますから、って――」
女中が去ると、宏子は涙が出て来て堪らなくなった。なお突ったったままでいる順二郎にくるりと背を向け、宏子は全く食慾をそそらず冷めてくる食卓のまわりを歩きはじめた。