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ざっき
雑記
種田 山頭火
「「三八九」第五集」1933(昭和8)年1月20日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,239 字 · 3 页
そこでまあ出来るだけ割引して、せめて酒に茶をまぜたいと念じている(そんな無分別な考を起すなという悪友もある。じっさい、私にもそんな気がしないでもないのですが)。
本集を発送したら、久しぶりに行乞の旅に出かけるつもりです。時々行乞しないと米塩にも困りますが、それよりも人間が我儘になって困ります。どの方角へ向うかは、まだ私自身にもはっきりしていません。どこでもよいのですから、半月ばかり、そこらあたりをぶらついてきましょう。
畑作はなかなかおもしろい。ほとんど自給自足が出来る。
ほうれんそうはたくさん播いた割合にはよくないが、新菊はよかった。ちしゃはすばらしく葉をひろげて、たべてもたべてもたべきれない。大根は根よりも葉が出来て、これでは大根という代りに大葉とよびたいほどです。菜は間引いてからぐんぐん伸びた。それを洗って干して漬ける。ひとりしみじみ噛みしめていると、ついほろりとする。このほろりが解りますか。
たべきれないちしやの葉が雨をためてゐる
けさはけさのほうれんさうのおしたし
霜の大根ぬいてきてお汁ができた
こんな句がいくらでも出来ます。畑作よりも句作の方がまだ上手だという評判です。