轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

こうきのとうとさ

香気の尊さ

佐藤 垢石

「つり姿」鶴書房、1942(昭和17)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 993 字 · 2 页

青空文庫

それから腸も棄てぬ方がいい。

弁当箱か空壜へ入れて塩をかきまぜて持ち帰れば一週間にはウルカとなる。

塩焼きの焼き方は、誰でも知っているから略するが、鮎田楽にするには本焼きにして枯らしたものにほんとうの味がある。串に刺して火鉢の灰に立て、上から新聞紙をかぶせて火気の逃げないようにしておくと、一時間半か二時間の後には肉の中の水分が蒸発して本焼きとなる。それを風通しのいい所へ一両日籠に入れて吊るしておくと焼き枯らしとなるから、これを食べる時に取り出し再びあぶり直した上へ味付け味噌を塗り、更に一度火にあぶりコンガリと味噌がこげたならば、食膳にのせるのである。こうした田楽ならば香気が高くてまことに美味しい。

煮びたしにするには、焼き枯らしたものを鍋の水に入れ、ひたひたになるまで煮つめ味をつけるのだが、これを釜の中の炊いたばかりの飯に入れ鮎飯にすると喜ばれる。鮎飯にするのは、鮎の数が少なく家族一同の口へ平均にくばれない時がいい。

それからキャベツの葉か、ぬらした障子紙三、四枚に包み、灰の中へ埋めて上から火を焚くか炭火をおこすと鮎は蒸焼きになる。これも素敵に美味しいのである。