轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
えきふにっき
駅夫日記
白柳 秀湖
「新小説」1907(明治40)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,989 字 · 69 页
なお同氏は新たに長崎水谷造船所の技師長に聘せられ来たる四月一日新婚旅行を兼ね一時郷里熊本に帰省せらるる由なり。
蘆鉦次郎――高谷千代子――水谷造船所――四月一日、私はしばらく新聞を見つめたまま身動きも出来なかったが、私の身辺に何か目に見えない恐ろしい運命の糸が纏いついているような気がして、われ知らず手を伸べて頭の髪を物狂わしきまでに掻きむしると、その手で新聞をビリビリと引き裂いてしまった。
二十五
品川の海はいま深い夜の靄に包まれて、愛宕山に傾きかけたかすかな月の光が、さながら夢のように水の面を照している。水脈を警める赤いランターンは朦朧とあたりの靄に映って、また油のような水に落ちている。
四月一日午後十一時十二分品川発下の関直行の列車に乗るために小林浩平と私は品川停車場のプラットホームに、新橋から来る列車を待ちうけている。小林は午後三時新橋発の急行にしようと言うたのを、私は少し気がかりのことがあったので、強いてこの列車にしてもろうた。
「もう十五分だ」と小林はポケットから時計を出して、角燈の光に透かして見たが、橋を渡る音がしてやがてプラットホームに一隊の男女が降りて来た。