轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
マージャンさつじんじけん
麻雀殺人事件
海野 十三
「新青年」博文館、1931(昭和6)年5月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,337 字 · 33 页
園部が捨てたのではないことは、星尾がその綿を所持していたことを自白している。しかし星尾は豊乃に奪取されたことを知らないらしい。
今や、事件の焦点は脱脂綿の出所にあつめられた。みどりの用意していた綿の外に、どこからか星尾が持って来た毒物の附着した綿があるのである。しかし、それの出所を確かめる鍵は、どこにも見当らなかった。随って松山殺しの犯人は星尾を最も有力とし、川丘みどりを第二とし、園部を第三とし、豊乃は多分犯人ではあるまいと思われるが、一応第四としてみたが、さてこれぞと思う有力な証拠もあがらなかった。事件は文字どおり迷宮へ入ってしまったのである。
5
其夜、帆村探偵は、彼の研究室に閉じ籠って、事件の最初から今日の調べのところまで幾度となく、復習をしてみた。考えてみると、星尾とみどりの嫌疑の濃厚なのに比べて、園部については殆んど考えることがなかった。しかし、それは本当になにも疑うべき点が無いのであろうかと、帆村探偵は一時、仮装殺人を園部の上にうつして考え直してみた。
的確なる証拠というものはなかったけれども、疑えば(一)園部が湯呑み茶碗をわざと倒されやすい場所に出して置いたと考えられること。