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くろいあたま
黒い頭
海若 藍平
「九州日報」1922(大正11)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,850 字 · 4 页
と飛び出して踊り出しました。
その時王様はこう云って唄いました。
ヒイラ、フウラ、ミイラよ
ミイラの王様お眼ざめだ
赤い青いおべべ着て
黒いあたまをふり立てて
はねたり飛んだりまわったり
五ついつまでいつまでも
むかしのまんまのひとおどり
なんでもかんでも無我夢中
やめずにとめずに九とう
とうとう日が暮れ夜が明けて
いつまで経っても松の内
花子さんも羽子板の姉さんも夢中になって見ておりますと、王様の踊りはだんだんはげしくなって、次第次第に高く飛び上って、とうとう大広間の天井を突破って、虚空はるかに飛び上って、どこへ行ったか見えなくなってしまいました。
ハッと思って気がつきますと、夜が明けて、花子さんは矢張り寝床の中にいて、羽子と羽子板をしっかりと抱いているのでした。
羽子板の姉さんの頬はいつの間にか、またもとの通りにふっくらとなっておりました。