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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

線上閱讀佐々木 邦《いたずら小僧日記(いたずらこぞうにっき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 63,226 字 · 128 頁

青空文庫

彼様いう顔の人が寝たら如何いう顔になるだろうと思ったら、土方の喧嘩なんかつまらなくなった。

乃公は早速引返した。叱られると困るから庭へ廻って、窓から覗いて見た。窓の上に金縁の眼鏡が置いてあった。伯父さんのだ。乃公は何心なく取って掛けて見たが、ボオッとしている。掛けたり外したりしている処へポチが走って来た。犬に眼鏡をかけさせたら如何な顔になるだろうと思って掛けてやった。少しも似合わない。するとポチは隣の猫を見て追駆けて行った。乃公も尾いて行ったが、ポチは垣根を潜って隣家の庭へ入ってしまった。乃公は困るから頻りに口笛を吹いた。直ぐに帰っては来たが、眼鏡は最早掛けていない。多分落して来たんだろう。取りに行きたくても、此間忠公を泣かせてから、隣の小父さんはピストルに玉を込めて待っているそうだから行かれやしない。犬なんて厄介なものだ。何でも物が唯で買えると思っている。勿体ないという事を知らない、とうとう金縁の眼鏡は失してしまった。

此んな事とは知らずに伯父さんは能く寝ている。極めて平和的に寝ている。勿論戦争的に寝る奴もあるまい。口を開いている。喉は汽車が徐々と走る時のような音を立てている。