輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あわもりものがたり

『たぬき汁』以後

佐藤 垢石

線上閱讀佐藤 垢石《『たぬき汁』以後(あわもりものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 118,470 字 · 244 頁

青空文庫

と、話したことのあるのを記憶していたからである。祖母のみよは、うっとりとして孫の物語をきいた。

「おばあさん、野守というのはなんですか」

こう、賢彌は祖母に問うたのである。祖母は、野守の伝えごとについて知っていた。

「野守というのか、それは大蛇です。雌の大蛇が千年の寿を亨けると、胴体に四つの肢を生じて妖精となると聞きました。その妖精は、美男を求めて、その生血を吸うと伝えられているから、あるいはお前のひいお爺さんは、その野守に生きながら魅入られてしまったのではないでしょうか」

と、説きまた自らも判断したのである。しかし、みよ女の想像は当たっていた。明治十一年から十二年の秋、裕八郎が四万温泉へ遊んだとき、彼は一日小倉の滝あたりへ散歩したことがある。その折り裕八郎は、滝に近い山径で一人の若い美女に逢ったが、ふとした言葉の交換から、ついに将来を契ったのであった。

そのために裕八郎は、小倉の滝からさらに十里も奥の横手山に棲む野守の精に、若い生命を捧げる運命を持つことになったのである。

「賢彌、もうそんな寂しい話はやめましょうよ。ですがね、もうお前も子供ではないのですから、石坂家に伝わる男の悲しい運命を知っていると思います。