輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ひとごろし
ひとごろし
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《ひとごろし》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,607 字 · 45 頁
当時としては婚期を逸したきょうだいが、世間から忘れられたまま、安らかにつつましく生活している、という姿には、云いようもない人間的な深いあじわいが感じられるからである。――だが、話は進めなければならない。
「お兄さま、どうにかならないのでしょうか」とかねは云った、「わたくしもう、つくづくいやになりましたわ」
妹がなにを云おうとしているか、六兵衛はよく知っていた。それは周期的にやってくる女の不平であり女のぐちであった。
「今日はね」と彼は話をそらそうとした、「別部さんの門の前で喧嘩があって」
「お兄さま」かねは兄の言葉を容赦もなく遮った、「あなたはわたくしの申上げたことが聞えなかったんですか」
「いや、聞いてはいたんだがね、喧嘩のことが頭にあったものだから」
「わたくしもう二十一ですのよ」
「ほう」彼は眼をみはってみせた、「二十一だって、――それは本当かね」
「わたくしもう二十一です」
「ついこのあいだまで人形と遊んでいたようだがね」
「お友達はみなさんお嫁にいって、中には三人もお子たちのいる方さえあります、それをわたくしだけがまだこうして、白歯のままでいるなんて、恥ずかしくって生きてはいられませんわ」