輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

みずぐるま

みずぐるま

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《みずぐるま》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 27,077 字 · 54 頁

青空文庫

菊姫もすでに石川家と婚約ができていたが、婚約者の吟次郎総純(下野守総英の嫡男)が病弱なため、当分延期されるだろうということであった。

姫への教授は一回に半刻と定っていた。磯野女史によく注意されたが、ほんの型を教えるだけで、それもごく控えめにやらなければならない。その場には、いつも奥家老や老女たちが七、八人、ものものしく眼を光らせていて、ちょっとでも教えかたが厳しいとみると、あとでやかましく文句をつけるのであった。

――姫君は御生来ひよわであらっしゃる。

――姫君は御気性がやさしくあらっしゃるから、荒あらしい御教授はあいならぬ。

――姫君は昨夜御不眠であらっしゃった。

――姫君は今日は御倦怠であらっしゃる。

そんなふうに文句だの故障だのが多い。したがって御殿へあがるのは面白くなかったが、中邸ではかなり気を吐くことができた。

中邸の道場には、十七人の弟子がかよって来た。年は十二歳から十八歳までが多く、なかに二十歳と二十二歳になるのが二人いた。彼女たちはみな中以上の家柄の娘で、みんな気位が高く、田舎者の若尾を軽蔑していた。彼女たちはそれぞれ薙刀の使いかたぐらいは知っていたし、若尾が田舎育ちでありそんなにも若いので、軽蔑のしかたもかなり露骨であった。