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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《イデオロギー概論(イデオロギーがいろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 頁

青空文庫

あったということを考えに入れねばならぬと云うならば、そういう歴史哲学自身が、ドイツのものに較べて、著しく科学的であったと云うまでである。――フランス(又アメリカ)社会学は、「文明」の社会学である。コントは実証的科学の発達が人類の進歩だと考えた。フランス歴史哲学乃至社会学は「進歩」の理論である。之に反してドイツの歴史哲学は「展開」の理論であるか(ヘーゲル)、或いは展開の理論でさえなくて「類型」の理論にすら帰着する(ディルタイ)。ドイツの社会学は――文明に対立させれば――「文化」の社会学なのである。

さてこの特色は、ドイツに於ては、形式社会学に対立した例の有力な社会学――H・フライアーによれば「現実科学としての社会学」――を、この形式社会学に対立させても亦特色づける。で結果として、ドイツに於て形式社会学に対立するものは、従って又今日当然にも形式社会学の批判者として現われるものは、一般に、文化社会学的な特色を持って来なければならないわけである。――だからマンハイムが現代を社会学化の時代だと考えたことは、実は、現代が文化社会学化の時代だということを意味するに外ならない。