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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《イデオロギー概論(イデオロギーがいろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 頁

青空文庫

――だがこのようなニュアンスが吾々の前に無秩序に並存してあると考えてはならない。実を云えば、夫々の概念が歴史的発展の過程を経ることによって、今日にまで止揚されて来たモメントが、今日の様々なニュアンスとなって現われて来ているのである。そこで、社会と意識という二つの概念が、どういう歴史上の負担を有って今日吾々に現われているかを見よう――第一章参照。

人間の社会は有史以前からあっただろうし、又は人間がまだ動物的な諸条件を脱しない時にすらあったと想像して好い。元来動物それ自身が或る意味では社会的であるかも知れない(エスピナの Les Soci※(アキュートアクセント付きE小文字)t※(アキュートアクセント付きE小文字)s Animales によってのように)。併し社会という概念が、他の概念から特に区別されて、自覚にまで齎されたのは、可なり新しいことと考えられる。ギリシアの都市国家やローマ帝国はまだ自分に対する恰好な対立物を有たなかったが――、カエサルの国家の対立物はイエスの神の国にまで昇華して了った――、すでに中世末期のイタリヤ都市国家になれば、それは地上の神の国としての法王権に、意識的に対立しなければならなかった(ギベリニ党員ダンテの時代)。