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カントとげんだいのかがく

カントと現代の科学

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《カントと現代の科学(カントとげんだいのかがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,044 字 · 22 頁

青空文庫

時、カントは実は経験と知覚とを相即しているのであるがこの相即は少くとも疑問でなければならぬ)。

カントが「外感」の形式と呼ぶものは感性知覚が常に空間的な関係に於て与えられるということを意味するのであるがそれには未だ個々に就いて知覚の空間的な順序が何であるかは考えられていない。直接に与えられたる空間関係の知覚は考えられていない。今カントにこの点を感覚生理学の立場から補うならば、直接に与えられたる知覚の形式としての空間及び時間と、所謂客観的に現実されたる実在の表象乃至思惟としての、終局的な思惟上の実在認識の形式としての時間及び空間とを区別し得るであろう。カントは知覚の感覚生理学的内容をその考察の内に入れる機会を持ち得なかったが故にこの両者の区別を明らかにすることが出来なかったと云わねばならぬ。而して一般にかくの如く直接の知覚と区別されたる終局的に思惟されたる(客観的に実現されたる)ものによって実在認識の全体的な形式「全体的な世界形像」が成立するのである。而して実現されたるものとはある一般的な合法則性に対応するものを云うのである。それ故実在の認識とは事実上与えられた体験を合法則的に順序づけられた全体の一部分として云い表わし又理解するこの「全体的世界形像」