輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ゴールデン・バットじけん
ゴールデン・バット事件
海野 十三
線上閱讀海野 十三《ゴールデン・バット事件(ゴールデン・バットじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,946 字 · 46 頁
外へ出ると、帆村はどんどん先に歩いて丘田医師の玄関に立った。案内を乞うと、太ったお手伝いさんが出て来たが、丘田氏は幸い在宅とのことだった。私は何ヶ月振りかに、その応接室に通った。
「いや中々結構な住居だネ」と帆村は大いに興がった。そこへ丘田医師があらわれた。
「やあ其の後は――」と帆村は馴々しく挨拶をした後で直ぐ云った。「今日は本庁の臨時雇というところでして、ちょっと先生のところの劇薬の在庫数量を拝見に参りましたが」
「なに劇薬の在庫数量ですか。それは又珍らしい検査ですネ」そういう丘田医師の態度には、すこしの狼狽のあともなかった。「じゃ向うの調剤室までお出でを願いましょうか」
帆村は私を促して診察室を出た。調剤室はすこし離れた玄関脇にあった。その中へ入ると、プーンと痛そうなくすりの匂いが鼻をうった。三方の高い壁には、十四五段もありそうな棚が重っていて、それに大小とりどりの薬壜が、いろいろのレッテルをつけてギッシリ並んでいた。
劇薬は一隅に設けられた戸棚の中に厳重に保管されてあった。丘田医師は鍵を外して、ガラガラとその扉を開くと、黒いレッテルや赤いレッテルの貼ってある小形の壜が、気味のわるい圧力を私達の上になげつけた。