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ヒューマニズムへのみち
ヒューマニズムへの道
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《ヒューマニズムへの道(ヒューマニズムへのみち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,343 字 · 24 頁
のように銃声の間にも手ずれたノートを皮外套の下から取り出して、その印象を書きとどめずにはいられなかった程、初めから文学のすきな人々であった。これに反してオストロフスキーは、盲目になるまでは、生産の場面政治的の場面に活動して、特に文学が好きというのでもなかった。彼はかつて自分に手足があった時、その若々しい手足の働きで全うして来た自分の任務、その手足がなくなった後は、一対の輝かしい眼によって為し遂げて来たこと、その眼が奪われた後には、彼の強い頭脳と意志とによってなし得ること――「かつてあったことを文学的な言葉で若い時代へ伝えようとする」著作の仕事に従った。このような作家は歴史に今までなかった。オストロフスキーの文学に於ける地位は、その作品の芸術的な価値と共に全くここに重点を置いて、一個の新人間のタイプ、尊敬すべき生命の意味の理解者、実践者として観察され評価されるべきタイプなのである。
大衆の自覚とわが声でものを言わんとする情熱が強くなればなるほど、大衆の持つ社会的・文化的地盤が現実生活の中で高められれば高められる程、大衆の創意性とその表現の形とは多様になって来るものである。