輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ピストルのつかいかた
ピストルの使い方
泉 鏡花
線上閱讀泉 鏡花《ピストルの使い方(ピストルのつかいかた)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 39,100 字 · 78 頁
――きみの前だが、その時タオルも棄てたから一糸も掛けない、浴後の立姿だ。……私はうしろ向きさ。(拳銃を肩に当よ、)と言う、(打とうと思う目をお狙い……)と云う、口が苦いまで、肝を噛んで、熟と視たが、わなわなと震えて、あっと言って振向いた。屹となって、(教えません、そんな事では――不可ません、)と言われたが。蛇です、蛇です、蛇です、三疋。一尺ぐらいずつ、おなじほどの距離をおいて、蜘蛛の巣と、どくだみの、石垣の穴と穴から、にょろりと鎌首を揃えたのが、姉さんの白い腰に、舌をめらめらと吐いているんじゃあないか。――歴々と袖姿見に映ったんだ。
心もち肩を落して、乳房を抱いたが――澄ましてね、これらの蛇は出て来るんじゃあない。遁げて引込むんだから心配はない。――智慧で占ったのではない事実だ、と云うんだ。湯を運ぶ印度人が、可恐く蛇ずきの悪戯で、秋寂びた冷気に珍らしい湯のぬくもりを心地よげに出て来る蛇を、一度に押えてせっちょうして、遁げ込む石垣の尾を二疋も三疋も、引掴み、引掴み、ぬき出しは出来なかったが、断れたら食かねない勢で、曳張り曳張りしたもんだから、三日めあたりから――蛇は悧巧で――湯のまわりにのたっていて、人を見て遁げるのに尾の方を前へ入れて、頭を段々に引込める。