輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

フランセスのかお

フランセスの顔

有島 武郎

線上閱讀有島 武郎《フランセスの顔(フランセスのかお)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,859 字 · 24 頁

青空文庫

たけなわな秋のある一夜。

光の綾を織り出した星々の地色は、底光りのする大空の紺青だった。その大空は地の果てから地の果てにまで広がっていた。

淋しく枯れ渡った一叢の黄金色の玉蜀黍、細い蔓――その蔓はもう霜枯れていた――から奇蹟のように育ち上がった大きな真赤なパムプキン。最後の審判の喇叭でも待つように、ささやきもせず立ち連なった黄葉の林。それらの秋のシンボルを静かに乗せて暗に包ませた大地の色は、鈍色の黒ずんだ紫だった。そのたけなわな秋の一夜のこと。

私たちは彼女の家に近づいた。末の妹のカロラインが、つきまとわるサン・ベルナール種のレックスを押しのけながら、逸早く戸を開けると、石油ランプの琥珀色の光が焔の剣のような一筋のまぶしさを広縁に投げた。私と連れ立った彼女の兄たちと妹とは、孤独の客のいるのも忘れて、蛾のように光と父母とを目がけて駆け込んだ。私は少し当惑してはいるのをためらった。ばね仕掛けであるはずの戸が自然にしまらないのを不思議に思ってふと気がつくと、彼女が静かにハンドルを握りながら、ほほえんで立っていた。私は彼女にはいれと言った。彼女は黙ったまま軽くかぶりをふって、少しはにかみながらそれでもじっと私の目を見詰めて動こうとはしなかった。