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プロレタリアぶんがくのそんざい

プロレタリア文学の存在

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《プロレタリア文学の存在(プロレタリアぶんがくのそんざい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 1,541 字 · 4 頁

青空文庫

前号の『文化タイムズ』に、わたしの評論集『歌声よ、おこれ』について本多秋五氏の書評がのせられた。その書評で、私が日本にプロレタリア文学は実質上存在しなかった、と書いているということがいわれている。「プロレタリア文学なるものは、一つの歴史的な呼び名であって、言葉の正当な意味でのプロレタリア文学ではなかったという説(中略)がここに確認されている(六五―六・六〇―一頁)のは銘記されてよい」と。

六五―六・六〇―一頁の記述が不足で不明確であったためにこういう読みとりかたがされたのだろう。プロレタリア文学の存在に関する問題は、日本の人民の文学の発展にとって公有財産であるから、明りょうにしておく責任を感じた。

日本にプロレタリア文学運動はあった、それが在ったことは当然であり、今日、民主主義文学の全運動のなかに、推進の中核として労働者階級の文学の課題が生きている。プロレタリア文学の業績は摂取され正しく伝承されなければ民主主義文学はその成長の骨髄を失うだろう。(同評論六六頁、六七頁、六九頁参照)

なぜなら、当時既に日本にも労働者階級が発生し、階級の対立が現実していた。