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ヨブきこうえん

ヨブ記講演

内村 鑑三

線上閱讀内村 鑑三《ヨブ記講演(ヨブきこうえん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 92,828 字 · 185 頁

青空文庫

第一講 ヨブ記はいかなる書であるか

第一講 ヨブ記はいかなる書であるか

◯ヨブ記の発端は一章、二章にして、十九章がその絶頂たり、それより下りて四十二章を以て終尾となす。しかしこの四つの章を読みしのみにては足らず、その間に挟まる各章を読むは、あたかも昇路及び降路において金銀宝玉を拾うが如くである。故に四十二章全部を心に留めねばならぬのである。

◯注意すべきはヨブ記の聖書における位置である。すべて聖書中に収めらるる各書の位置を知るは、その書の研究上大切なる事である。まず新約聖書を見るに、マタイ伝より使徒行伝までは「歴史」、最後の黙示録は「預言」にして、その間に挿まる使徒らの書翰は「霊的実験の提唱」ともいうべく、「教理の解明」とも称すべく、または簡単に「教訓」とも名くべきである。歴史と預言は教会及び人類の外部の状態に関し、教訓は個人の内界に関するもの、外より教えまた内より教うるのである。そしてこの事は旧約聖書においても同様である。その三十九書中、初の十七書は歴史、終の十七書は預言、そしてその間の五書すなわちヨブ記、詩篇、箴言、伝道之書、雅歌は心霊的教訓である。そしてヨブ記がこの教訓部の劈頭第一に位するに注意せよ。