輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

いちにちのろうく

一日の労苦

太宰 治

線上閱讀太宰 治《一日の労苦(いちにちのろうく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 2,503 字 · 6 頁

青空文庫

これは、悪魔以上である。なかなか、おそろしいことである。

くだらないことばかり言っている。訪客あきれて、帰り支度をはじめる。べつに引きとめない。孤独の覚悟も、できている筈だ。

もっともっとひどい孤独が来るだろう。仕方がない。かねて腹案の、長い小説に、そろそろ取りかかる。

いやらしい男さ。このいやらしさを恐れてはならない。私は私自身のぶざまに花を咲かせ得る。かつて、排除と反抗は作家修行の第一歩であった。きびしい潔癖を有難いものに思った。完成と秩序をこそあこがれた。そうして、芸術は枯れてしまった。サンボリスムは、枯死の一瞬前の美しい花であった。ばかどもは、この神棚の下で殉死した。私もまた、おくればせながら、この神棚の下で凍死した。死んだつもりでいたのだが、この首筋ふとき北方の百姓は、何やらぶつぶつ言いながら、むくむく起きあがった。大笑いになった。百姓は、恥かしい思いをした。

百姓は、たいへんに困った。一時は、あわてて死んだふりなどしてみたが、すべていけないのである。

百姓は、くるしい思いをした。誰にも知られぬ、くるしい思いをした。この懊悩よ、有難う。