輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんじゅうねんごのせかい

三十年後の世界

海野 十三

線上閱讀海野 十三《三十年後の世界(さんじゅうねんごのせかい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 68,140 字 · 137 頁

青空文庫

「ひとりで行くのは、こわいのかい」

「こわいことはないさ。しかし気味がわるいんでね」

「じゃあやっぱりこわいんじゃないか。おかしいなあ、大人のくせに」

正吉はキンちゃんについて、林の方へ歩いていった。ほんとうは、正吉も気味がわるくてしかたがない。

「ねえ。あっしゃどういうわけか、身体がふわふわしてしょうがないんだがね」

「それは重力が小さい関係だよ」

「そうですかねえ。なんだか水の中を歩いているような気がするよ。さっき、石につまずいてひっくりかえったが、そのときね、からだはふわッと地面へあたりやがるんだ。ちっとも痛かないんだから、妙てけりんだ」

「地球の上なら、さっそく鼻血を出したところだろうね」

「おっと、さあ来たよ。なるほど、この大木め、いやにぶかぶかしているよ。これなら料理すれば食えるね。すこし切って持っていこう」

キンちゃんは、小刀をだして巨木の幹を切り取ったり、枝や葉を切り落したりして、料理に使うだけのものを集めだした。正吉は、それを見ているのには退屈して、林の中へどんどんはいっていった。すると、池のふちへ出た。池というよりは、沼地といった方がいいかもしれない。